2016年より、国立台湾歴史博物館は博物館から地域に飛び出し、地域人々が知識の生産者、歴史・文化の保存者、地域社会の発言者となるべく取り組みを行っています。博物館は地方を対象に地元の人々と共に歴史や地理の研究を進め、専門外の人たちと展示企画や地図の製作、教育活動などを展開しています。
2018年には初めてフィールド調査の成果をまとめ、人々が生活を営む地元で企画展を開催。人々の強い要望もあり、展覧は今も継続しているほか、歴史の現場を振り返る教育活動を推進しており、今では地元社会を巻き込んだ活動となっています。地元の人々が文化促進の役割を果し、自主的に地方知識の保存伝承に努めるようになったのは、まさに台湾の博物館の教育機能がさらに進化したことを示しています。