科学技術のイノベーション 宝物を守護せよ

 国立歴史博物館はステップアップ・プロジェクトを実施するため、2018年に一時閉館して改装工事を行い、同時に膨大な収蔵品資料の整理・点検を初めて行いました。5万3,001点に及ぶ所蔵文物を分別し、友好関係館の倉庫に移したほか、全ての収蔵品資料を対象に、電子機器を使用して記録・点検しデジタル化して保存し、QRコードによる検索、管理システムを構築しました。収蔵品の一元管理システムの導入は、台湾国内の各博物館の科学技術イノベーションを運用した新たな手本となりました。

 このほか、2016年から博物館に収蔵されている国宝や重要文物に対してデジタル・リバース・エンジニアリングや3Dプリント技術を運用し、緑釉陶器の牛、唐三彩馬俑などのデジタルアーカイブを行ったり、モバイルミュージアムでは3Dプリンターで作成した国宝文物の複製品を展示しています。また、館蔵品をハイエンド3D技術でスキャンし、リアルとバーチャルを融合させた付加価値のある運用を行っています。